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2021.5.14 能声楽家・青木涼子 新曲委嘱世界初演シリーズ 「能×現代音楽」Vol.8-2

2021年5月14日に能声楽家・青木涼子による「能 × 現代音楽」Vol.8-2を開催いたします。本シリーズは能の「謡」を現代音楽に融合させた「能声楽」を生み出した青木涼子が2010年から開催しているシリーズで、これまで世界で活躍する多国籍の36名の作曲家が参加しています。そこから生まれたレパートリーが世界からも注目を浴び、青木涼子はベルリン・フィルハーモニー、コンセルトヘボウといった著名音楽ホールからも招待を受け演奏しています。

今回はドイツ、ハンガリー、中国の作曲家による「謡」の新曲3曲の世界初演を行います。ライプツィヒ大学教授の東洋思想に深い造詣があるドイツのベルント・フランケ。ハンガリーの若手作曲家の代表格で、リスト音楽院准教授のマーテー・バログ。2019年に武満徹作曲賞第1位を受賞し、現在オーストリアで研鑽を積む中国のシキ・ゲンの3人です。謡のソロ曲2曲と、日本フィルハーモニー交響楽団客演首席ヴィオラ奏者の安達真理を迎え、ヴィオラとのデュオ曲1曲を初演いたします。

公演では作曲家から西洋音楽にはない「謡」のための新曲を作曲したことの感想も踏まえた曲解説を行い、その後演奏を行います。作曲家3名の来日が新型コロナウィルス感染症の影響により不可能なため、海外からオンラインで参加し、演奏後の会場との質疑を行います。

本公演は港区文化プログラム連携事業として開催いたします。青木涼子は今年度の「サントリーホール サマーフェスティバル 2021」の出演が決定し、その前に行う国内での唯一の公演となります。 世界からも招聘される青木涼子の能声楽の新曲の世界初演にぜひお立ち会いください。

能声楽家・青木涼子 新曲委嘱世界初演シリーズ 「能×現代音楽」vol.8-2
日時:2021年5月14日(金)開演:18:30 (開場:18:00)
場所:SHIBAURA HOUSE 5F バードルーム(東京都港区芝浦3-15-4)
JR山手線田町駅下車徒歩7分
都営三田線三田駅下車徒歩10分

曲目:
ベルント・フランケ(ドイツ)「IZUTSU – Memento」謡のための (2020)(世界初演)
マーテー・バログ(ハンガリー)「MATSUO BASHO’S SONG」謡のための (2019-2020)(世界初演)
シキ・ゲン(中国)秋の「夜想曲」謡とヴィオラのため (2017/2020)(世界初演)

出演:
青木涼子(能声楽家)安達真理(ヴィオラ)
ロベルト・ベルント・フランケ(作曲家)マーテー・バログ(作曲家)シキ・ゲン(作曲家)

チケット:
一般 3,000円 港区民割引 2,500円 学生 2,000円
40席限定(新型コロナウィルスの感染状況により変更の可能性あり)
感染拡大防止対策として定員80席のところ40席に制限しての開催とします。
休憩なしの90分の公演時間を予定しています。
未就学児の同伴はご遠慮ください。
2021年4月14日前売り開始。

チケット取り扱い:
チケットぴあ 0570-02-9999(音声自動応答・Pコード: 196-413)
イープラス
Peatix
株式会社AMATI TEL 03-3560-3010 FAX 03-3560-3008 E-mail: info@amati-tokyo.com

主催:ensemble-no
共催:港区(令和二年度港区文化プログラム連携事業)
企画:青木涼子
制作・マネジメント:株式会社AMATI

出演者プロフィール:

Photo : Hiroaki Seo
青木涼子 / Ryoko Aoki(能声楽)
能の「謡」を現代音楽に融合させた「能声楽」を生み出し、現代の作曲家を惹きつける「21世紀のミューズ」。ペーテル・エトヴェシュ、細川俊夫らこれまでに世界19ヵ国50人を超える作曲家たちと新しい楽曲を発表。2013年ジェラール・モルティエに見出され、テアトロ・レアル王立劇場での衝撃的なデビューを皮切りに、現代音楽の本場ヨーロッパを中心に活動。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポランなどトップオーケストラとソリストとして共演するほか、パリの秋芸術祭、ムジークフェスト・ベルリン、バルトーク・フェスティバルなど世界の代表的な音楽祭にも招聘される。世界からのオファーが絶えない、現代音楽で最も活躍する国際的アーティストのひとり。
国内において自ら主催する新曲委嘱シリーズ「能×現代音楽」を2010年より毎年開催し、2014年にデビューアルバム「能×現代音楽」(ALCD-98)をリリース。コロナ禍においては世界の演奏家とリモート演奏するYouTubeライブ「能声楽奉納」を開催し累計7,500回以上視聴され国内外のメディアで話題になるなど、常に新しい表現に挑戦している。
東京藝術大学音楽研究科修士課程修了(能楽観世流シテ方専攻)。ロンドン大学博士課程修了。2015年度文化庁文化交流使。2019年度第11回「創造する伝統賞」受賞。

作曲家:

ベルント・フランケ / Bernd Franke
1959年、ライプツィヒ近郊、ドイツ中北部、ヴァイセンフェルスに生まれる。ライプツィヒ音楽大学(フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学ライプツィヒ)で作曲をジークフリート・ティーレに、指揮をヴォルフ・ディーター・ハウシルドに学ぶ。ベルリン芸術大学のマスタークラスの他、90年代にハンス・ヴェルナー・ヘンツェの指導も受ける。数多くの賞と奨学金を受ける。スイスのボスウィル、ボストンKucyan Price、タングルウッド特別奨学生としてバーンスタイン、ルカス・フォス、ルイス・クラスナー、オリバー・クヌッセンのマスタークラスを受講する。2008年にはポール・ヒリアーの元でコペンハーゲンに滞在、さらに2009年リトアニア、2011年コルカタ(ゲーテインスティトゥート)にコンポーザー・イン・レジデンスで滞在。90年代半ばから研究のため東南アジア、アジア、およびインドを訪れる。「CUT」「IN BETWEEN」「LINES」「VEIL」などのチクルス作品を数多く作曲している。作品は世界中で演奏され、リッカルド・シャイー、クルト・マザー、アンサンブル・モデルン、ゲヴァントハウスオーケストラ、ポール・ヒリアーなどと共演している。楽譜はC.F.ペータース社から出版されている。現在ライプツィヒ大学教授を務めている。


Photo : Lidia Paseczki
マーテー・バログ / Máté Balogh
1990年、ハンガリーのギョール生まれ。ベック音楽院、イシュトヴァン・ゴルフィーについて音楽全般を学んだ後に、ブダペストのリスト音楽院で、ゾルタン・ジェネイに師事。2013年にはトリエステにてファビオ・ニーダーのもとで研鑽を積み、1年間のペーテル・エトヴェシュのメンターシステムに選ばれた。リスト音楽院で博士号取得し、現在同音楽院の音楽理論科及びコダーイ国際研究所の准教授を務めている。2018年までユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・ブダペストでチーフ・エディターを務め、主にジョルジュ・クルターク作品を扱った。彼の作品はヨーロッパ全土、トルコ、中国、日本、アメリカにて演奏されている。


Photo : Petar Seperac
シキ・ゲン / Shiqi Geng
1995年、河北省保定市生まれ。2013年からオーストリアに渡り、2014年オーストリアのグラーツ音楽大学作曲部門に入学し、2019年最優秀の成績で学士号を取得。現在は同大学院修士課程に在籍し、ゲルト・キュール、ベアート・フラーの各氏に師事。多くの作曲賞を受賞しており、作品はオーストリア、ドイツ、日本などで発表している。2017年グラーツ楽友協会主催「人権のためのコンサート」から作品の委嘱を受ける。2018年グラーツ市の特別奨学金を取得し、2019年はグラーツ市の若手芸術家向けの「音楽創造賞」を得る。2019年武満徹作曲賞第1位受賞。

演奏:

安達真理 / Mari Adachi(ヴィオラ)
東京を拠点に、ソリスト、室内楽奏者として幅広く活動するなか、2021年4月日本フィルハーモニー交響楽団ヴィオラ客演首席奏者に就任し、ますますの活躍が期待されている。録音作品も、2018年に発表となった『Winterreise』に続き、今年8月にはT-TOC RECORDSよりバッハの無伴奏作品を収録したアルバムのリリースを予定している。ヴィオラの魅力をさまざまな角度から伝えることに情熱を注いでおり、2019年に若手音楽家の登竜門として知られるリサイタル・シリーズ、東京オペラシティ文化財団主催「B→C」に出演。その後も精力的にヴィオラ・リサイタルを開催し、コンセプトを大事にするユニークなプログラミングに定評がある。パーヴォ・ヤルヴィ氏率いるエストニア・フェスティバル管弦楽団にも参加するほか、Ensemble FOVE、アミティ・カルテット創設メンバー。