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2023.11.30 10回記念に寄せてー青木涼子に楽曲提供をした作曲家からのお祝いの言葉

《10回記念に寄せてー青木涼子に楽曲提供をした作曲家からのお祝いの言葉》
能声楽家・青木涼子 コンサートシリーズ「現代音楽×能」第10回記念公演
2023年11月30日 (木) 19:00 東京文化会館小ホール

日本の中世の能の謡の声。それは男性中心の閉鎖的社会の中で育まれた芸能の声であった。その声を青木涼子は現代に結び、そこに秘められた神秘と豊かさを探索する。その探索は、これまでの日本の邦楽界の人が、誰も想像することができなかったような知的で、国際的に開かれたヴィジョンのもとに行われた。今最も旬な世界の作曲家たちに、彼女の声を使った作品を委嘱し世界初演するこのシリーズである。そこで生まれた作品が、全て成功した作品であるとは言い難い。しかし少しずつ少しずつ、新しい音楽の優れた果実が生まれようとしている。青木涼子は、日本の埋もれていた過去の声を現代に蘇らせる巫女であると同時に、日本を越えた世界の音楽創作界に貢献しようとする真の国際的アーティストである。
細川俊夫


最初に涼子の声を聴いたとき、私はすぐに心を奪われた。なんという声だろう!そして特にこれは伝統的な能楽師の真似ではない:涼子の歌声は独特で、独自のアイデンティティと美しさがある。「涼子の能」を歌ってくれてありがとう。また近いうちに、この曲を聴かせてほしい!
ロベルト・HP・プラッツ(ドイツ)


青木涼子は驚くべきアーティストであり、彼女の独創性は作曲家にとって非常に刺激的な仕事だ。彼女のために「有ったんだって」を作曲した時、自分の習慣とはまったく違うアイデアを見つけなければならなかったが、そのおかげで、私のカタログの中でもお気に入りの曲を作曲することができた。彼女には感謝している。
フレデリック・デュリユー(フランス)


2010年、青木涼子から能声楽家とフルートのための新曲を委嘱された時、私は未踏の新しい世界に近づき始めていた:この道を通して、私は「3つの能の歌」をはるかに超える、私の作品に寄り添う素晴らしい音楽美を発見した。今日青木涼子のレパートリーを見直し、日本文化の重要な一面を世界に、そして今日の芸術創造にもたらした彼女の素晴らしい仕事を祝福したい。
ヴァレリオ・サニカンドロ(イタリア)


10回記念おめでとうございます。このプロジェクトを通じて、あなたと一緒に仕事ができ、能についてより深く学ぶことができ、大変光栄に思っています。日本に行けたこと、そしてあなたのようなユニークな声の持ち主のために曲を書く機会を得たことは、特別な経験でした。素晴らしいコンサートになることを祈っています。
ダイアナ・ソウ(シンガポール)


最もユニークで想像力豊かな芸術的ビジョンを持つ涼子は、能と西洋楽器に焦点を当てた唯一無二の新しい音楽委嘱プロジェクトを始めた。私は、この芸術的冒険に彼女と一緒に参加できたことを光栄に思う。このプロジェクトは、たった一度のコラボレーションを超えたインスピレーションを私に与えてくれたし、音楽を通して異文化が交わるとき、思いもよらない新しいアイデアが花開くことを特に教えてくれた。
ワン・ルー(中国)

おめでとう!私たちのコラボレーションは10年以上前に始まりました。その間、私は能について、そして日本の伝統の美学について多くを学びました。あなたは素晴らしいガイドであり通訳でした。新しいプロジェクトの継続を楽しみにしています!
ユハ・T・コスキネン(フィンランド)

おめでとう、涼子!10回目という記念すべき回ですね。「現代音楽×能」というユニークな世界の現在、過去、そして未来のために!
シルヴィア・ボルゼッリ(イタリア)

青木涼子が始めたプロジェクトは、非常にユニークなものだ。能の謡と、さまざまな作曲家によるそれぞれのコンセプトが融合し、バラエティに富んだ素晴らしい作品群が誕生した。そのすべては、青木涼子の芸術性が大きなインスピレーションの源となっていることでつながっている。
ヤニス・ペトラスケヴィチ(ラトヴィア)

青木涼子は、音楽界において、古代の演劇と現代の音楽との出会いを象徴する唯一無二のアーティストである。私たちが初めて会ったのは2009年にさかのぼる。対話、意見交換、共同作業は、私の音楽に対する考え方を変え、彼女の古代の歌声を通して自分のルーツを発見させてくれた。
フェデリコ・ガルデッラ(イタリア)


10回記念公演、誠におめでとうございます。ひたむきにこつこつと道を切り拓き続け、謡の内包する様々な魅力を見せてくれる青木さん。応援しています。
小出稚子

誰も手掛けてこなかったジャンルを切り拓き、能声楽と西洋音楽という新たなインスピレーションを作曲家に示し続けている青木さんの活動に敬意を表します。「現代音楽x能」演奏会シリーズ、第10回の開催おめでとうございます。
稲森安太己

日本の美しい能の伝統と現代音楽を合わせるという、涼子さんの発明した組み合わせはなんと素晴らしいことだろう!作曲家にとって、これは素晴らしい機会であり、何かを作曲するという冒険的な挑戦でもある。その結果、彼女の非常にユニークな声のための印象的で多様な新作が生まれた。次の10年へ!
アヌリース・ヴァン・パレイス(ベルギー)

親愛なる涼子、本当におめでとう!私はあなたのために、すべてを分かち合う王子とツバメの音楽劇を書きました。ファンタジーと感動に飢えた私たちと、あなたの芸術を分かち合い、東から西へと飛び回り、音楽に国境はないことを思い出させてくれますように。
ミケル・ウルキーザ(スペイン)

私が素晴らしい青木涼子のために「般若」を作曲することは、とても光栄なことであり、またユニークな経験であった。能の魅惑的な世界を表面だけでも掘り下げることができたこと、特に、能の伝統と自分の文化(私の場合はルーマニアとバルカン半島)とのつながり、そして最新の現代音楽言語とのつながりを見いだすよう刺激されたことは、私にとって一生感謝する冒険だった。「現代音楽×能」という涼子のプロジェクトは、可能な限り注目されるべきものだ。なぜなら、このプロジェクトには、伝統を捨てないこと、伝統を大切にすること、伝統を楽しむこと、伝統を変容させること、伝統を更新すること、伝統を自分のものにすることという、今日における最高の創造的衝動が凝縮されているからだ。
ディアナ・ロタル(ルーマニア)

青木涼子の歌声と、彼女が長年にわたって獲得してきたレパートリーの発見は、私を含め、多くの音楽ファンやクリエイターにとってポジティブな衝撃だった。それ以来、彼女は誇りを持って日本文化の不思議な輝きを放ち続けている。同時に彼女は、私たち作曲家にその驚異的な声のイマジネーションを国際的なレベルでもたらし続けてくれる。私は(他の多くの作曲家同様)この素晴らしい歌声のために作曲をするという大きな喜びと大きな幸運に恵まれた。謡と弦楽四重奏のための私の「富士太鼓エコー」は、異文化を横断しながら、私たちの魂の揺れを越えてきた。音楽家として、また演者としての彼女の声は、繊細で奥深く、私の音楽とともに揺れ動き、私の作品の物語に出てくる幽霊のように、私を悩ませてやまない。結局のところ、青木涼子のパフォーマンスから無傷では帰れないのだ!この偉大な音楽家に感謝します。
クロード・ルドゥ(ベルギー)

青木涼子がわずか10年余りの間に展開してきたプロジェクトは、伝統と新しい創造との共存、能のような独特の舞台音楽・文学形式の文化的記憶と、幻想的で高度な革新性を持つ現代音楽との共存を見事に扇動している。その中心は声であり、これまでに実現した数々のプロジェクトにおいて、涼子はその声をさまざまな作曲家、さまざまな楽器の組み合わせと結びつけるだけでなく、さまざまな観点からテキストを使用し、その多くが日本文化の偉大な伝統とも結びついている。ユニークなプロジェクトである!
ホセ・マリア・サンチェス=ベルドゥ(スペイン)


親愛なる涼子、この何年もの間、なんと壮大で繊細でユニークな仕事を成し遂げてきたことだろう!2012年に始まった私たちの音楽的コラボレーションを、感慨深く思い返すことがよくあります!「現代音楽×能」コンサートシリーズが末永く続きますように!
オレリアン・デュモン(フランス)


この10年以上、青木涼子は型破りな能の文化大使として、この豊かな伝統を現代作曲の世界と接触させてきた。彼女のアプローチは、多くのクリエイターの視野を広げ、豊かにしてきた。そして、今後10年間もそうあり続けることを願うばかりである。
オリバー・シュネラー(ドイツ)


涼子の「現代音楽×能」という企画は、本当に素晴らしいと思います!現代音楽の革新性と実験性、そして能楽の伝統と過去へのつながりが融合し、唯一無二の絆が生まれた。これは、素晴らしい涼子のペーソス溢れる解釈と能の歌によって、激しさとドラマに満ちた作品へと導いている。
アンナキアーラ・ゲッダ(イタリア)


能声楽家・青木涼子 コンサートシリーズ「現代音楽×能」第10回記念公演、おめでとうございます。このような喜ばしい機会を、新作委嘱というかたちでご一緒出来て大変光栄です。青木さんの「現代音楽×能」シリーズが末永く続くことをお祈りしております。
坂田直樹


「夜」の作曲は、青木涼子の素晴らしい歌声と個性に導かれ、個人的な視点から古い音楽にアプローチするという素晴らしい冒険だった。青木涼子の素晴らしい歌声と人柄に導かれ、彼女の協力のもと、作品の力強さと繊細さを表現することができた。彼女の刺激と原動力に心から感謝し、祝福を送りたい。
スリーネ・F・ヘレナバレーナ(スペイン)


私は2008年に京都のヴィラ九条山に滞在し、日本の伝統音楽と私自身の音楽の間にある詩的な偶然の一致を解明しようと試みた。青木涼子は、この2つの世界を生体で結びつける素晴らしい機会を与えてくれた。「Sur les pas de Tsunemasa(経正の足跡をたどって)」では、私の音楽(クラリネットパート)が、能の声である世阿弥の周りに、歌の思考という形で展開する。
クレール=メラニー・シニュベール(フランス)


涼子さんの持つ唯一の声は、世界中の誰をも魅了します。また革新的な企画を積み重ねられてこられた軌跡は、後に続く芸術家の挑戦に勇気を与えることでしょう。化学反応のような協働がこれからも続きますように!
神山奈々


芸術音楽を唯一無二の乗算と共に興行として成立させ、山越え谷越えコンスタントに紡ぎ続けられてきた事、尊敬の念に耐えません。更なるご活躍を楽しみにしつつ、10回目の記念に乾杯!
馬場法子


「現代音楽×能」第10回記念、おめでとうございます!能の世界に足を踏み入れ、青木涼子さんのために曲を書くというのは、私にとって非常に興味深い旅でした!
トーマス・ヴァリー(オーストリア)


2019年に謡、バスフルート、チェロのための「蝶夢」を書く機会に恵まれたことに感謝している。このプロジェクトと涼子の芸術性によって、私は普段の範囲をはるかに超えて書くことができ、ドラマ、テンポ、テキスト設定についての考え方が変わった。涼子の驚くべき業績、そして10回記念、本当におめでとう!
アンソニー・チャン(アメリカ)


「現代音楽×能」は、国際的な音楽シーンを再定義する生命力である。このレパートリーは、人間の忘れられた部分を繰り返し掘り起こし、そこには深いつながりしか見いだせない。その存在に貢献できたことは、私の最大の特権である。心から祝福したい。
ジェイミー・マン(イギリス)


能の伝統と現代音楽の世界を融合させるユニークな才能を持つ、学際的なアーティストである青木涼子と一緒に作曲し、仕事をすることは、私にとって大きな刺激となりました。親愛なる涼子さん、「現代音楽×能」10回記念おめでとうございます!
ヴァソス・ニコラウ(キプロス共和国)


_____ アぢはひ ぶかき
_ 「みづのヲ」 の うため
___ きらキらしく きよらなる その
たちすがた リんとして
__ いと ヤむごとなし
うたかたの ウた なれど
__ かの コゑ の とはに ひびかむを
_ ひのはら ひでひこ _
日野原秀彦