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2020.7.4 第2回新型コロナウィルス終息祈願「能声楽奉納」フランスのために

7月4日に第2回新型コロナウィルス終息祈願「能声楽奉納」フランスのためにを行いました。「能声楽奉納」とは私が世界の作曲家と発表してきた祈りの芸能ともいえる「能」の謡の曲を、作曲家の暮らす国の人々に向けて演奏するオンライン奉納演奏です。曲目はフランス在住の作曲家・馬場法子による『源氏物語』葵の巻を題材にした「Nopera AOI葵」でした。私がwrittenafterwardsの山縣良和による衣装を身に纏い、嫉妬のため生霊となった六条御息所の心の葛藤を、フルートの斎藤和志と打楽器の畑中明香の演奏と共に描きます。今回は「無観客」ライブ配信をさらに進め、演奏家も演奏会場にいない「無演奏家・無観客」ライブ配信を行い「withコロナ」時代のコンサートの在り方を模索しました。演奏会場には自宅からリアルタイムに合奏する3人の映像が映し出され、その様子がカメラを通して配信されました。実際私はiPhoneを使い、自宅より一人で中継していました。この企画では、ウィルスの終息を祈願することと同時に、感染症流行の中でも演奏活動を続ける方法を模索しています。今回は演奏家を一人増やし、3人での国内の異なる場所からリアルタイムでの遠隔地セッションを行います。これにより、再度外出自粛をしなければならない際にも、デュオだけでなくトリオの作品をご覧いただくことが可能です。今回は田町のSHIBAURA HOUSEさんのご協力をいただき、会場を使わせていただきました。SHIBAURA HOUSEは妹島和世さん設計の唯一無二な建物で、今や港区のコミュニティ・スペースとして有名な場所になっています。いつも自主企画「Noh x Cotemporary Music」で使わせていただいています。このように、今回は多くの方のご支援をいただきながら、配信が実現しました。Photo : 津山寿文


第2回目 新型コロナウィルス終息祈願「能声楽奉納」フランスのために
2020年7月4日(土)19:30-19:50(日本)/12:30-12:50(フランス)
曲目:馬場法子「Nopera AOI葵」
出演:青木涼子(能声楽・東京)斎藤和志(フルート・東京)畑中明香(打楽器・京都)馬場法子(作曲・パリ)
助成:京都市文化芸術活動緊急奨励金
協力:SHIBAURA HOUSE、AMATI

VR Photo : 齊藤梅生

誰もいない会場のVR写真も撮っていただきました。
技術的にも挑戦が多く試行錯誤を繰り返しましたが、果敢にも挑戦してくださったテクニカル・チームの皆さん、奏者の皆さんに深く感謝いたします!