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October 2013アーカイブ
日本の能役者である、青木涼子は音楽と調和して、常に魅力的な存在となっていた。
EL PAIS(スペイン)2013/10/10
リームが作ったとされる、マリンチェという役は、一言も声を発さない。演じた能役者の青木涼子は「日本のヌーリア・エスペルト(スペインの国民的女優)」であり、賞賛に値する。
EFE Madrid(スペイン)2013/10/10
歌わないマリンチェという役は、儀式的な形式で動き、舞台上である雰囲気を作り上げていた。
El Norte de Castiila(スペイン)2013/10/12
日本の能役者、青木涼子は、口を開くことなく、雄弁な鳥のように、舞台で飛び立つ。彼女は予期せぬマリンチェ役であった。たくさんの死体を目にし、我々は哀れみの気持ちになったが、彼女の存在は、悲しい夜を彩る感傷的な気分に陥ることを避けてくれた。生存者たちが死体を抱き上げた最後の場面で、私たちは、彼女マリンチェと共に、人間的な温かさを取り戻すことができた。唯一沈黙だった彼女は、すべてを元に戻し、舞台の幕が下りるとき、我々は日常に戻っていった。
ABC es(スペイン)2013/10/11
リームによる美しい演劇上のアイデアは、マリンチェというダンサーの役を作ったことであった。マリンチェは、モンテズマとコルテスの間に入る仲介者または通訳者である。(彼女はメキシコ人への裏切り者として知られる。メキシコの征服は、ヘルマン・コルテスにとって、アステカを憎むメキシコ人の助けなしでは、成功できなかったであろう。)彼女は舞い、通訳をする。彼女の動きは、彼女のバイリンガルの言葉である。今回、演出家のピエール・オーディは、この役に日本の青木涼子を指名した。彼女の動きは、神々しい能の形式を取っており、上品で、繊細であった。
concertonet.com(フランス)2013/10/10
ヴォルフガング・リーム作曲「メキシコの征服」
「メキシコの征服」批評記事一覧
Wolfgang Rihm: Die Eroberung von Mexico (La Conquista de México)
2013年10月9、11、12*、13、15、17、18*、19日
指揮:Alejo Perez アレホ・ペレス
演出:Pierre Audi ピエール・オーディ
舞台美術:Alexander Polzin アレクサンダー・ポルツィン
Costumes: Wojciech Dziedzic
Lights: Urs Schonebaum
Video: Claudia Rohrmoser
Dramaturge: Klaus Bertisch
Choir Director: Andres Maspero
〈出演〉
Montezuma (モンテズマ):Nadija Michael ナディア・ミヒャエル
Ausrine Stundyte* (12、18)
Cortez (コルテス):Georg Nigl ゲオルク・ニグル
Holger Falk* (12、18)
Malinche (マリンチェ):Ryoko Aoki 青木涼子
Un hombre que grita (叫ぶ男):Graham Valentine
Soprano: Carole Stein
Mezzo-soprano: Katarina Bradic
First actor: Stephan Rehm
Second actor: Peter Pruchniewitz
Choir and Orchestra of the Teatro Real
3週間のリハーサル室での稽古も終わり、舞台に移動して1週間の稽古を経て、無事に初日を迎えました。
立派な楽屋もいただきました!ドアには自分の名前が入ったネームプレート。なんだか感慨深いです。
私のヘアースタイルは扇がテーマだそうです。衣装は着物と袴と足袋を真っ黒バージョンで作ってくださいました。
初日の楽屋には、新ディレクターのJoan Mataboschとアーティスティック・アドヴァイザーのジェラール・モルティエから素敵なお花が届けられました。
本番終了後、レセプションにて演出家、ピエール・オーディと。
モンテズマ役のナディア・ミヒャエルと。
指揮者、アレホ・ペレスとナディアと共に。
コルテス役のゲオルク・ニグルと。
数日後、劇場の立て看板に私の写真が2枚飾られました!Ryoko Aoki : Malinche と明記されています。とても嬉しかったです!
マリンチェと青木涼子。
今回このようなオペラ・プロダクションに参加させてもらうことができ、本当にスーパーラッキーとしか言いようがありません。ジェラール・モルティエによるプロダクション、そして世界トップクラスの演出家、歌手との共演、夢のようなお話しでした。しかし、正直なところ、いろんな意味で体験が大き過ぎて、すぐに消化できません。このような大きな長期のプロダクションは、数年に渉って、記憶が蘇ってくるのだそうです。決して楽しいことばかりではなかったですが、与えられた環境の中で、現時点の自分にできる最高のパフォーマンス(ステージ上でもオフステージでも)ができたのではと思います。この体験を栄養として、もっと成長できるように、今後も精進していこうと思います。
マドリッドのテアトロ・レアル王立劇場の「メキシコの征服」のHPが更新されました。「メキシコの征服」HP
リハーサル風景が映像になっており、私も出演しているので、ぜひご覧ください!ゲオルク・ニグル(コルテス役)の前に倒れているのが私です。演出家に直されたりしています。映像の途中ですが、工房で羽根を差して作っているのが、本番用の私の扇になります。