Photo: 新津保建秀
青木涼子(あおきりょうこ) 能声楽家
世界の主要な作曲家と共に、能の声楽である「謡」を素材にした新しい楽曲を生み出し、国内外で広く発表を行っている。ペーテル・エトヴェシュ、細川俊夫などの作曲家による現代音楽作品の初演、オーケストラとの共演、オペラ出演などにより能の「謡」の可能性を積極的に探求している。テアトロ・レアル王立劇場にてオペラ出演。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、ミュンヘン室内管弦楽団など世界のトップオーケストラと共演。パリの秋芸術祭、バルトーク・フェスティバル、トンヨン国際音楽祭などの各国の音楽祭への参加や、コンセルトヘボウ、フィルハーモニー・ド・パリ、ケルン・フィルハーモニーなど各国の主要なホールに出演するなど、世界的な活躍をしている。東京藝術大学音楽研究科修士課程修了(能楽観世流シテ方専攻)。ロンドン大学博士課程修了。平成27年度文化庁文化交流使。
-long version-
東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業(観世流シテ方専攻)。同大学院音楽研究科修士課程修了。ロンドン大学東洋アフリカ学院博士課程修了。「女性と能」についての論文で博士号(Ph.D)取得。平成27年度文化庁文化交流使。港区観光大使。
これまでに、湯浅譲二、一柳慧、ペーテル・エトヴェシュ、細川俊夫、ステファノ・ジェルヴァゾーニなど世界の主要な作曲家と共同で、能の声楽である「謡」を素材にした新しい楽曲を生み出し、国内外で広く発表を行っている。2010年より世界の作曲家に委嘱するシリーズNoh×Contemporary Musicを主催しており、2014年6月にはデビューアルバム「能×現代音楽」 (ALCD-98)をリリースした。
2007年湯浅譲二を監修に迎え、コンサート"音楽×音曲"を開催。神奈川県芸術文化財団主催アートコンプレックス2008(一柳慧プロデュース)に出演。2010年ニューヨークのクセナキス・フェスティバルに招待され、ニューヨークタイムズ紙上でも好評を得る。2011年ドイツ、ミュンヘンにてミュンヘン室内管弦楽団と共演。2012年には地元大分にて、アルディッティ弦楽四重奏団と共演。他にもドイツのZKM、ベルリンAsia-Pacific Weeks、ベルリン高等研究所、ケルン日本文化会館、フランスのパリ日本文化会館、パリ国立高等音楽学院、イタリアのヴィラ・メディチ、ローマ日本文化会館、ハンガリーのバルトーク・フェスティバル、CAFe BUDAPEST、Budapest Music Center、マドリード国立音楽堂、スペインのBBVA財団、文化庁主催日中韓芸術祭、東京オペラシティ、横浜みなとみらいホール、浦安音楽ホール 、白寿ホール、ムジークフェストなら、京都国際舞台芸術祭、武生国際音楽祭等に招待され、公演を行っている。
またその活動は、国内外のテレビ、ラジオ、雑誌、新聞の各種メディアに多数取り上げられており、2017年春の三越伊勢丹JAPAN SENSESのメインヴィジュアルに起用されるなど、幅広く活躍している。
世界的なオペラ・ハウスへの出演も果たしており、2013年マドリード、テアトロ・レアル王立劇場にジェラール・モルティエのキャスティングのもと、ヴォルフガング・リーム作曲オペラ《メキシコの征服》(ピエール・オーディ演出)のマリンチェ役でデビュー、各紙で絶賛された。また彼女のための舞台作品も作られており、馬場法子作曲《Nopera AOI葵》を2015年にフランス、パリで世界初演、2016年にランス、オルレアンで再演を行った。また、あいちトリエンナーレ2016で、オレリアン・デュモン作曲オペラ《秘密の閨》の世界初演を行った。
2017年にはパリ・フェスティバル・ドートンヌ、ケルン・フィルハーモニーにて細川俊夫作曲、平田オリザ台本の室内オペラ《二人静ー海から来た少女ー》をアンサンブル・アンテルコンタンポランと共に世界初演を行った。2019年にはトロントと韓国・トンヨン国際音楽祭にてそれぞれ別演出のプロダクションにも出演。
2018年にはフェデリコ・ガルデッラ作曲のオーケストラ曲「Two Souls」をソリストとしてフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団と共に世界初演、2019年に広島交響楽団と共に改訂版世界初演を行った。2018年にアムステルダムでロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と共に、馬場法子「ハゴロモ・スイート」をヨーロッパ初演した。2019年にペーテル・エトヴェシュ「Secret Kiss(くちづけ)」をスウェーデン、ヨーテボリで世界初演後、ポルトのカーサ・ダ・ムジカ、マドリードの国立音楽堂で再演を行った。日本初演は2019年3月に東京文化会館で平田オリザによる演出で行った。9月にベルリン・フィルハーモニー、ケルン、ブダペストでの再演が予定されている。
Management
岡村雅子(日本)
Karsten Witt(海外)
Publications
横石崇 編 早川書房 定価:1,500円国際文化会館・新渡戸国際塾 編 I-House Press (アイハウス・プレス)定価:1,080円
Media
ディスカバー・ジャパン「東武鉄道日光の旅」2019年7月号掲載
音楽の友「レポート2019統営音楽祭で細川俊夫《二人静》アジア初演」2019年6月号掲載
Fashion Snap 2015/5/17掲載読売新聞夕刊 CD評 2014/6/19掲載
AERA「2020年の主役50人」2013/11/11号掲載
ニューヨークタイムズ 2010/2/28掲載
Radio
EMO 2007年春号
建築雑誌(日本建築学会)2007年12月発行
日本照明家協会雑誌 2006年12月号
AERA English 2006年3月発行
読売新聞国際版 2005年4月掲載
ラジオフランス France Musique 2010/9/11放送
2014/2/23
公益財団法人野村財団
TV
放送大学テレビ「才能教育論」
Award
-Research
Publications
2013/3
跡見学園女子大学文学部紀要 第48号 pp.59-74.
「東京音楽学校と女流能楽師誕生の歩み ―池内信嘉と観世左近の尽力―」
2003/3
楽劇学 第10号 pp.1-18.
「女が能を演じるということ ー谷村甲子と山階明子の場合」
2000/2
情報処理学会研究報告 「音楽情報科学」 34, 99-MUS-34, pp.79-82 (Feb. 2000)
「正弦波モデルによる能楽の解析と制作」
伊東 乾 ※1 , 榊原 健一 ※2 , 青木 涼子 ※3 , 小坂 直敏 ※2
※1 慶應義塾大学
※2 NTTコミュニケーション科学基礎研究所
※3 東京芸術大学
※1 慶應義塾大学
※2 NTTコミュニケーション科学基礎研究所
※3 東京芸術大学
Presentations / Demonstrations
Daniel Recital Hall 、カリフォルニア州立大学、ロングビーチ、アメリカ
2014/1/25
TIME WALKER 対談:港千尋 × 吉増剛造 × 青木涼子
東京国際フォーラム
2013/12/12
2012/11/1
ドイツ、ハノーファー音楽大学 (Hochschule for music and theatre Hannover)
2011/02/21
2012/7/22
第20回楽劇学会大会
国立能楽堂 大講義室
「能における抽象的な演技様式の成立について」青木涼子
2012/5/15
"Women and Japanese Noh Theatre"
International Research Center "Interweaving Cultures in Performance"
ベルリン自由大学
2012/03/17
Panel: "Women in Noh"
"The Construction of Japanese Noh Theatre as a Masculine Art : an Analysis of its Traditional and Modern Discourses"
2011/08/27
第13回ヨーロッパ日本研究協会(European Association for Japanese Studies) 、タリン大学、エストニア
"The Construction of Japanese Noh Theatre as an Abstract Art : an Analysis of its Traditional and Modern Discourses"
プレゼンテーション「能について」
能古典よりデモンストレーション
2011/02/17
プレゼンテーション「能における罪について」
能古典よりデモンストレーション
細川俊夫作曲 アルトフルートと声のための「2つの日本民謡」(初演)
2009/02/25
能古典よりデモンストレーション
細川俊夫作曲 声とハープのための「2つの日本民謡」
2006/11/27
能楽学会 例会 コロキウム、東京大学駒場キャンパス
「今、女流能を考える」
2006/08/05
ORCNANA & APPAN国際会議、日本大学芸術学部中講堂
デモンストレーション:能「巻絹」より神楽
2002/04/20
楽劇学会 第36回例会、法政大学能楽研究所
「女が能を演じるということ―過去から未来へ」
Scholarship
The British Council Japan Association
公益財団法人ロームミュージックファンデーション